名もない黒猫の瞳は青色




「ごめんな」


その言葉が頭の上から聞こえてきたかと思うと


ふわっと、暖かいものがわたしの頭に違和感をあたえる。


それは、陽斗の手で、わたしの頭を撫でるんだ。


わ、懐かしい…


この手覚えてる!


(猫の時に)前もこうやって撫でてくれたことがある。


陽斗の手は優しくて温かいんだ。


さっき、陽斗がごめんって…


どうしても帰っちゃうんだね…