そう思ってた時だった。 「あ、もうこんな時間か!俺、今日母さんに食材買うよう頼まれてたんだった」 陽斗は立ち上がり、ズボンに付いた草を掃った。 え、帰っちゃうの? 陽斗の服を掴み 「もっと、ここにいてわたしと話そうよ」 気付いたらそんなことを口走っていた。 「なに、寂しいのか?」 寂しい? これ、寂しいって感情なんだ? 陽斗の顔を見ながら、もう少しいて。と願った。