屋上へ来ても、しばらくお互い喋らないままだった。

そういえば、あのかわいいってどういう意味だったんだろう?

「雅斗?その、かわいいってどういう意味?」

私がそう聞くと、雅斗は、私を自分の方へ引いた。

「へっ?」

状況が理解できなかった。でも、私・・・雅斗に抱きしめられてる?


「あのっ、雅斗///」

「悪い。でも、このままでいさせて?」

「わか、、った。」

心臓が、凄くドクドク言ってる。
雅斗に聞こえてないかな?
しばらくの沈黙のあと、雅斗が口を開いた。

「俺さ、いつも思ってた。」

「えっ?」

雅斗がいきなり話すと思わなくて、変な声が出た。

「何で、あんなにいろんな人に笑うんだろうって。」

「・・・・」

「その笑顔が、俺だけのものだったらいいのにって。」