胸が張り裂けそうな、放課後になった。

私は一足先に体育館裏で狂介くんを待つ。

どうしよう。私今すごいドキドキしてる。

胸に手を当てて深呼吸をする。

「よし!」と頬をペチッと叩きリラックスさせる。

するとそこに息を切らせた狂介くんが手を振りながら駆け寄ってきた。

私も小さく手を振り返す。

「すずちゃん。俺に何の用?」

私は狂介くんの目を見つめてこう言った。

「私ね、ずっと狂介くんの事見てた。ずっと好でした。」

____しばらく沈黙が続く。

「あのさ・・・すずちゃん。」

私は心の中でフラれたと確信した。

「俺さ実夏のことが好きでさ。」

「そ・・・そっか・・・。」

私の初恋は終わった。

そのままそこに泣き崩れた。

狂介くんもその場から立ち去ってしまった。

私って・・・生きてる価値がないのかも・・・