「晃穂ちゃん、最後の仕事。これから警察の前に行くよ。」


縛られてもぴくりともしなかった肩が跳ねる。
彼女のしたことを考えれば当たり前とも言えるが。


「あなたは被害者。可哀想な人質。わかった?」

力なく首が垂れる。
それを肯定と捉えることにした。