World Walker

帝国の騎士達の相手に気を取られ、無防備な背中のままのりせ。

飛来する槍には気付いていない。

このまま背後から心臓を貫かれるのは時間の問題。

しかし!

「!!」

皇帝の放った槍を邪魔するかのように、どこからか飛来したもう一つの槍が激突!

その『魔槍』は、ザクリと凍て付いた凍土に突き刺さる。

「この槍…!」

ハッとするりせ。

そんな彼女の視界の端に、砂煙を上げてエメラルド色の軍勢が近づいてくる。

女神国の女神兵を中心とした、東方同盟130万。

そしてそれを率いるのは銀髪の戦乙女と、紅の魔風!

「随分勝手をしてくれたな、跳ねっ返り」

ニヤリと笑う紅。

「…誰が助けに来てくれって言ったのよ…」

呼吸を乱しつつ、りせは紅を睨む。

「やはり女神国の騎士だったか」

声をかける皇帝だが。

「いや…りせは我が国の客人に過ぎん。だから救いに来ただけだ」

白馬に跨った乙女が、手にしたカタナを皇帝に投げ渡す。

「ついでにカタナを返しに来た」