World Walker

視線をヘヴンから使用人達へと移すりせ。

彼らもりせを見ている。

が、彼らに感謝の言葉など期待はしていない。

この世界では、魔物と人間は相容れない関係。

そんな彼らに、共通の敵とはいえ来栖を倒した礼など望んではいない。

背を向けるりせ。

と。

「有り難う」

「!」

リルチェッタの声に、りせは思わず振り向く。

「リルチェッタ、何を!」

「てめぇ何言ってんだっ?」

アリカが、ライガンがギョッとするが。

「欲を言えばこの手で叩きのめしたかった…けど、ああして這い蹲ってる来栖を見て…」

リルチェッタに、歳相応の少女らしい笑みが浮かぶ。

「溜飲が下がったわ」