World Walker

なのに、そんなプライドを粉々に粉砕するかのように鳴く腹の虫。

「ちょっ、何よもう!鳴るな!黙んなさいよっ!」

臍出しの派手なプリントTシャツのお腹をポンポンと叩くりせ。

引き締まったお腹は、そう卑しい者には見えないのだが。

まぁ卑しくなくとも、腹が減れば鳴る。

いたって健康な証拠。

…確か今月は小遣いもう少し余裕があったっけと、男子学生は溜息をつく。

「ほら」

財布から出した500円玉を、ピンッ、と親指で弾いてりせに投げ渡す。