World Walker

「止してよ、アンタまで」

呆れたように溜息をつくりせ。

「神の化身とか女神とか、そういうの柄じゃないのよね…私はあらゆる世界を見聞する事だけが目的の、普通の女の子よ」

「……」

普通の娘が皇帝を倒し、彼の地を救えるものか。

喉元まで出かかる言葉を、乙女は飲み込んだ。

そのような事、どうでもいいではないか。

りせが何者かなど、大した問題ではない。

彼女はフラリと彼の地にやってきて、再び訪れようとしていた戦乱を鎮めてくれた。

それだけでいいではないか。

ただその結果、民衆達がりせを二人目の戦乙女と呼ぶ事になろうが、乙女は与り知らぬ事だが…。