復讐ストーカーゲーム1

 座席を見つけるのは簡単だった。昔から野球や映画館、そういった類いのモノは嗅覚が教えてくれた。


――ここだ。


隣には誰も座っていなかった。これで気を使うこともない。そう思うとホッとした。


窓際に座り、隣には背負っていたリュックと、その上には先ほど買った弁当を置いた。


後方には背広を着たサラリーマンや、前方には騒がしいおばちゃんの三人組み、平日やこの時間帯もあってか車内は小人数だった。


――大阪から東京行きだと、サラリーマンで賑わっているんだろうな。


はぁ……大阪に着いたらどうなるんだろう。どうにかしてウイルスキラーについての情報を集められないだろうか。