復讐ストーカーゲーム1

「なにを言っているの絵恋さん……秋雄ちゃんと信ちゃんは兄弟なのよ? 仲が良いし、馬鹿なこと言わないで頂戴」


お袋は一歩前に出て、諭すように言った。俺は体を持ち上げ体制を整え、大きく両手を広げ、敵意はないことを示した。


「絵恋さん、誤解なんだよ。うちの両親を頼むよ……俺はここからいなくなるから! 探しに行って来るから!」


――今はこれくらいしか言えないけど、なんとかするから……お願いだ。もう責めないでくれ……。


「探しに? 秋雄さんの居場所を知っているの? やっぱり、なにか知っているのね」


「信ちゃん、そうなの?」


お袋と絵恋は、今か今かと俺の瞳を凝視した。だが唇を噛み締め、ぐっと堪えた。


「ごめん! お袋! 元気でな。親父にも宜しく! ……今まで育ててくれて、本当に感謝しているよ。

――さよなら」