「じゃあ決まり。明日三人で出掛けましょう! 温泉なんて久しぶり~私、フィッシュスパのエステをやってみたいの」


絵恋は満足したように、刺身を取り分けた。


――フィッシュスパ? なんだそれ……食べているお刺身もフィッシュだが?


「そうだ! 俺、お酒が飲みたいから、運転してくれるなら連れて行ってやるよ。どうだ、信介?」


俺も飲みたい……いやいや、いかん。目的が違った。


「分かったよ、お兄ちゃん! 俺、頑張るから一緒に行こう!」


思わず秋雄の腕を掴み、懇願した。


「やっぱり……なんだか、お前変だぞ? まぁいい。レンタカーの予約をしておけよ?」


「任せろ! お兄ちゃん!」