顔を洗いに階段を下りていくと、秋雄はとっくに起きていて朝御飯を食べていた。


「信介、今日はいくらか早起きだな。おはよう」


茶碗を持つ、秋雄が話しかける。


「おはよう」


少しだけムッっとし、横目で通り過ぎた。


「信ちゃん、今日は和風にしたの。シャケと卵焼きと大根のお味噌汁。たまには良いわよね」


「ああ」


美肌効果のあるメンズ洗顔フォームで丁寧に洗っていると、しきりに話し掛けてくるお袋。いつもの朝が始まった気がした。


「母さん、私は先にもう行くぞ。またお肉持って帰ってくるからな! 行って来ます」


「貴方、いってらっしゃいー!」