復讐ストーカーゲーム1

「親父、ただいま……」


小声で話しかけ、足早に背後を通り過ぎようとした。


あまり会話をしたくなかった。余計なことを聞かれそうで嫌だった。詮索されるのは好きじゃない。


「信介か、随分遅かったなぁ。仕事か?」


真っ赤な顔をして、振り返った。


――ほら来た! 面倒臭い!


「ちょっと、急いでシャワー浴びたいから、あ・と・で!」


視線を逸らし、階段を一気に駆け上がる。


パタンと閉められた部屋の扉に、自然に溜め息がふぅーっと漏れた。