復讐ストーカーゲーム1

 狭い通路を抜け、奥へ進んで行くと、かろうじてクーラーが掛かっていた。微風だが、少しだけ有難かった。


「で、相手はどんな人なんだい? ターゲットに合わせて選ばなくてはなぁ……どうせ、ねーちゃんだろう?」


店主は、いやらしい眼つきをした。


「いや、違いますよ!」


「分っておる、分っておる。どこに仕掛けたいんじゃ?」


――違うんだけどな……俺、変態に思われてんのかなぁ。


「いやぁ~、人に頼まれて買いに来たんですけど、自宅って言ってました。あ、あのう、どんなのが人気なんですか?」


「うーん、目的別だなぁ。浮気調査をしたい主婦なんかは、GPS追跡レコーダーなんか人気だし、

声フェチなんかは、電話の回線……よく山型に、二つ分かれている中継コネクターがあるだろう? あれ自体が盗聴器だったりとか、

自宅につけたいのなら、タップ型はどうだい? デジタル時計型もあるけど」