復讐ストーカーゲーム1

「そんなに見とれるな。イケメンなのは分かっておる」


三国志のキャラを思わせるような、顎にちょっぴりヒゲを伸ばし、片手にはピンクの扇子に、白い羽根がふさふさと付いてる物を装備していた。


暑さのせいもあるのか、悠長に仰いでいる。龍が昇る刺繍の、紺色で薄手の甚平が似合っていた。


「孔明?」


「いかにも。諸葛亮孔明の末裔じゃ」


――嘘だろ? どう見ても日本人じゃん……ただのコスプレ親父だろ?


「あ、あのう……それはどうでも良いんですけど、盗聴器を探していまして、教えて頂けますか?」


「ふぅーむ。おぬしも悪よのう」


え? 何が?


「いいから、いいから。分かっておる。奥へ来なさい」