男から見ても悔しいが、センスが良く、顔もいい。なんでこんな奴と俺は兄弟なんだ? 


食卓では3人楽しく、会話も弾んでいる。いつだって俺の周りには疎外感が漂った。なんだってこいつばかりが幸せなんだ?


「なんだ信介、早くこっちへ来なさい」


珍しく親父が異変に気づき、呼び寄せた。


「夜は沢山料理を出すつもりだから、朝は軽くトーストにしたわよ~早く来なさいな」


「分かった」


ズズズと椅子を引き、腰掛けた。改めて秋雄の顔を見ると、満面の笑みで憎たらしかった。


「信ちゃん、はいコーラとコーンスープ」


「信介は彼女いたんだったよな? お前は連れて来ないの?」


トーストを笑顔で食べ、俺に語りかける言葉は、嫌味でしかなかった。