キーンコーンカーンコーン

「入学生、入場!!」

.....あれ、拍手もないんだ。
あ、そっか、お嬢様高校で、
お金持ちは、拍手しないのかな??
あ、関係ないか。

シーン....と、静まり返る体育館には、聞き覚えのあるクラシックが流れている。

音楽も止まり、校長の話が始まった。
もー、長いよ....

「ねぇ、校長の話長くない!?」

も、もしかして私に話かけてんの!?

「なっ、長いですっ!!」

みんなが一斉に私の方を向く。
あぁ...やっちゃった.....。

アガリ症...何とかならないかな。

「プッ...あははははは!!」

...へ、笑われた!!

「ウチらうるさいよね!!こーちょー、話続けていーよー!!」

「な"っ...!!」

教頭の顔が青ざめている。

「アタシ、相田 光希。佐野中から来たんだ!!」

「あ、美羽です!!斎藤 美羽....。」

「美羽ね!!よろしく!!」

いきなり、呼びすて.....

「よろしく、相田さん。」

「あははっ、光希でいーよっ!!」

「こぉらっ、相田 光希、斎藤 美羽、いい加減にしろ!!」

その一言で、体育館は静まり返る。

「しゃーせんッ、ウチら、入学式サボるんで。じゃ、またねっ」

「わぁッ!?」

腕をぐいっと引っ張られ、
転けそうになったが、大丈夫だった。