オロオロしているとその男の人が口を開いた 「…お察しかと思うけど、これ、アンタがつけたワケ。」 そう言って汚れた部分を指差す 「……はい…」 (ど、どうしよう…!) 男の人はなおスーツの裾を掴んでこちらを見つめる 「…アンタ、名前は?」 「……き、如月花音です…」 (でもこれって弁償しろ、ってことだよね…) 「あ、あの……べ、べ、弁償させていただき…」 「これ」 『弁償させていただきます』と言おうとしたところを遮られた そしてこの後この人が発する言葉は信じられない言葉だった