私は彼に愛されているらしい2

「じゃあ…彼とエッチ出来る?」

「え!?」

自分でも驚くくらいの大音量が出てしまい有紗は思わず口に手をあてる。今日何度目かの周りの視線を自分に集めてしまい苦笑いしながら会釈をする。そんな有紗の頭をぺちんと叩いて舞が目を細めた。

「うるさいよ。」

「舞さんが変な事いうから!」

そうだよ、舞がいきなり変な事言い出すから。

自分の中で重ねて叫び真っ赤になりながらも反撃をする。舞の横にいるみちるも手を口に当てて驚いているようだった。

アテレコをするならば、凄いこと言うな、と感心したところだろうか。

「だって当然でしょう。ていうか、判断基準てそこじゃない?」

「そこ?」

「そう。異性に見れるか見れないか、要するにヤれるかヤれないかってことでしょうが。チューなんて誰とでも出来んの、問題はその先よ。」

その先、舞はそこで言葉を止めて再びパンを食べ始めた。あとは自分で考えろと睨みを利かしながらモグモグと口を動かして待っている。

有紗としても舞の言いたいことは分かっていた。

大輔と先に進むということはそういうこと、家族を作る、つまりは結婚して子供を産めるかということだ。

自分が子供を。

「こども…ってこと?でも仕事が…どうしよう。」

口に手を当てた中で丸め込むように呟いた。

それだけでも想像つかないのに相手が誰なんてもっと分からない話だ。でも実際に何人かの友達はもう子供を産んでいて、結構身近に感じる話でもある。

結婚だけが課題じゃない。

結婚すれば次は子供、どんどんと周りからのプレッシャーもくるだろう。そして仕事も続けるのかとか色々な問題も出てくると聞いていた。

もし自分がその立場になったら、一体どうしたらいいんだろう。

これから自分に降ってくる面倒くさそうな出来事を思うだけで気が重くなってきた。