私は彼に愛されているらしい2

諭すような言い方だった筈なのにどちらかといえば野次馬根性が垣間見えて有紗は思わず目を凝らした。

何か企んだような怪しい目の光に何だか嫌な予感がする。これは明らかに選べと言っている目だった。

「どっち?」

容赦なく怒気を含んだ声が有紗を追い詰めてくる。完全に好奇心の塊と化している舞に圧倒されつつ、みちるも興味がある様でそんな彼女を止めなかった。

やだな、怖いな、そんなことを思っても舞は逃がしてくれないのだ。

「どっちかと言われたら…好き、です。」

「だよね。じゃあその彼と長時間一緒にいられる?」

「はい。」

「一緒に暮らせる?」

一緒に暮らす。

考えてもみなかったことに目が宙を彷徨ったけど、ここは舞に任せて素直に考えてみることにした。想像してみよう。

一緒に暮らす、大輔と暮らす、家にいる間は常に大輔の気配がする。

うーんと考えてみてもそんなに嫌悪感がないことに自分でも驚いた。

「いけそう、ですね。」

「おー。」

「おー。」

思ったままをそのまま口にすると意外な答えだったのか舞は質問しておきながらと驚きの声を出して体を引く。みちるも舞と同じタイミングで同じ動きをして見事に2人の感動ぶりのシンクロを見せてくれた。

「休日も彼と一緒よ?」

「いけそうです。」

「おー。」

「じゃあ一緒の布団は?」

「うーん…いけそう、です。」

「おー。」

舞が質問して有紗が答えてみちるが感動の声を上げる。その繰り返しを何回か終えたところで不意に舞が声を落として体を少し前に乗り出した。