私は彼に愛されているらしい2

L字型に置かれたベンチに舞とみちる、有紗と二手に分かれて腰を落ち着ける。その配置になったのは舞が指定をしたからだ。

いざ話の場を設けられると途端に口が重くなるのは気のせいだろうか。

それを読んだのか、有紗よりも先に舞が口にして会話が始まった。

「有紗が面白いネタ抱えててさ。それを聞こうってことで屋上ピクニックになった訳なんだけどね。」

「うん、言ってましたね。でも…ネタってなに?」

「プロポーズされたらしいよ。」

舞に同意した後に有紗に尋ねたがみちるの疑問に答えたのはまたも舞だった。朝聞いたばかりの情報をしっかりまとめて一言でみちるの思考を止めさせる。

「で、ええっ!?」

腹の底から出た声はあまりに大きくて本人も慌てて両手で口を塞いだ。

「みちる、うるさいよ。」

「すみません…。で、有紗…まさかプロテイン?」

「プロっ!?違います違いますよ!」

さっきのみちると同じくらい大きな声を出してしまった有紗もまた同じ様に慌てて両手で口を塞いだ。

「有紗、うるさい。」

「すみません…。プロテインはもう関係ないです、忘れて下さい。…そうじゃなくて、大輔からなんです。」

頭の中で無言を表す黒い点が3つ浮かんでみちるが目を見開く。

「高校時代からの友達の…大輔です。」

みちるの中で浮かんでいた可能性を確定させる言葉が有紗から聞こえ、みちるの口が大きく開いた。そして何度となく頷くと驚きを全て自分の中に飲み込んでゆっくりと空気を取り込むように口を閉じる。

「うん。…続きをどうぞ。」

「えっと、まだ舞さんにも話してないので最初から。」

有紗の言葉に舞が頷くとみちるも納得したように頷いた。