私は彼に愛されているらしい2

とても大切で神聖なその時間に2人の中の何かが重なり合った。

「結婚しよう。」

大輔が身を屈めて有紗と視線を合わせる。

その表情も眼差しも、今までで一番優しいもので有紗は心が熱くなった。

幸せだ。

そう思える自分がいたことに喜びを感じる。

大輔を喜ばせてあげたいと心からそう思うこの感情はたった1つしかないと知っていた。

「…はい。」

自然と涙が溢れてくる。

頬に添えられていた手で拭ってくれるその仕草に満たされていくようだ。

しかし、ふと冷静さを取り戻した有紗は現状のとんでもなさに気付いて顔を真っ赤に染めた。

片手は掴まれたまま壁に押さえつけられ、いつかのように有紗の股の間に大輔の足が入り込んで動きを塞いでいるではないか。

「だ!ちょ…ちょっと放して!」

「何でだよ。」

「恥ずかしいからに決まってるじゃない!いいからどいてよ!」

「あのさ…空気読めって。このまま終わる訳ないじゃん。」

大輔のとんでもない発言にまた有紗は顔を真っ赤にした。

逃げようにも逃げられない。

真っ赤に染めて泣きそうな顔が小刻みに左右に振れる。