「有紗。」
ちょうど階段を上りきったところの大輔がいたのだ。
「出かけるところ?全く連絡つかないから直接きたんだけどさ。」
やはり有紗の視界に入ったのは大輔の車だったのだと頭の片隅で理解する。
驚きすぎて何も言えない有紗にため息を吐くと大輔は目の前で電話をし始めた。
しかしすぐに切ってしまう。
「お前、まだ電源きれてんの?」
「え?」
大輔に言われて有紗は鞄の中から携帯を取り出した。
確かにいくら触っても画面は暗いままで何の変化はない。
大輔はたった今目の前でそれが本当かどうか確めたということだ。
「ごめん。」
「いや。それより、どっか行くの?」
「あ、うん。朱里と約束があって。」
「明日は?」
「…泊まりなんだ。」
有紗の言葉を受けて彼女の姿を見ればあまりの身軽さに疑問符が浮かぶ。
「荷物は?」
いつもと変わらない大きさのショルダーバッグしかない格好に首を傾げるのは当然だろう。
「今日は買い物の予定だから買うつもり。無かったらこの服をまた着るだけ。」
「成程。」
「じゃあ、行ってくるね。」
「あ、有紗!」
ちょうど階段を上りきったところの大輔がいたのだ。
「出かけるところ?全く連絡つかないから直接きたんだけどさ。」
やはり有紗の視界に入ったのは大輔の車だったのだと頭の片隅で理解する。
驚きすぎて何も言えない有紗にため息を吐くと大輔は目の前で電話をし始めた。
しかしすぐに切ってしまう。
「お前、まだ電源きれてんの?」
「え?」
大輔に言われて有紗は鞄の中から携帯を取り出した。
確かにいくら触っても画面は暗いままで何の変化はない。
大輔はたった今目の前でそれが本当かどうか確めたということだ。
「ごめん。」
「いや。それより、どっか行くの?」
「あ、うん。朱里と約束があって。」
「明日は?」
「…泊まりなんだ。」
有紗の言葉を受けて彼女の姿を見ればあまりの身軽さに疑問符が浮かぶ。
「荷物は?」
いつもと変わらない大きさのショルダーバッグしかない格好に首を傾げるのは当然だろう。
「今日は買い物の予定だから買うつもり。無かったらこの服をまた着るだけ。」
「成程。」
「じゃあ、行ってくるね。」
「あ、有紗!」