私は彼に愛されているらしい2

なんとか選び抜いたセット料理は家庭料理らしく全てが揃った状態で出されて有紗の心をときめかせる。

「美味しい!最高!」

ずっと笑ったままの有紗につられて大輔も優しく微笑んでいた。

「ね、どうやって見つけたの?」

「会社の後輩が薦めてきた。彼女さんと是非行ってくださいってさ。」

「本当?いい後輩!ありがとうって伝えて。」

「伝えとく。」

店の名刺をお土産に有紗の家に戻った2人は出かける前とすっかり表情が変わっている。

大輔はおもむろに賃貸情報誌を取り出し、パラパラめくりながら有紗に声を投げた。

「有紗、部屋なんだけどいいの見つかった?」

「うーん、苦し紛れでしかないけどこれくらいかな?」

そう言ってプリントアウトした2つの物件を大輔に差し出す。

「場所はこのあたりでいい?」

「駅から近ければ場所は特にない。」

「はい、コーヒーどうぞ。」

有紗が出したコーヒーを受け取ると大輔は静かに口にする。ソファに座る大輔の横に行くと一緒に間取りを見始めた。

「ふっ。」

ふと大輔の笑う息が聞こえて有紗は大輔を見上げる。

「なに?」

「いや、あの店よっぽど嬉しかったんだなって。」

「ええ ?そりゃ凄く嬉しかったけどどうしたの?」