私は彼に愛されているらしい2

駐車場に着く前から見えていた店構えに有紗の気持ちが弾んでいる。

「ほら、行くぞ。」

着いたところは温かみのあるカジュアルレストラン、欧州をモチーフにしたまるでムーミンのような世界に有紗はシートベルトも外さずに口を開けっ放しで感動していた。

「すっごい可愛い!!」

やっと口に出せた感動をきっかけに有紗のテンションは遠慮なしに上がっていく。

壁の色も植栽も石畳も何もかもが有紗の好みでじっとしていられなかった。

「少し落ち着いて。」

「分かった、分かってる、うん、大丈夫。オッケーオッケー。」

「全然駄目だな。」

大輔の言葉に頷くがもそれでさえも勢い余って舌を噛みそうなくらいだ。

苦笑いする大輔に手を引かれる形で有紗は店の中に入っていった。

「いらっしゃいませ。」

店員の迎えに予約をしていたことを告げた大輔に有紗のテンションは少し落ち着いたが、それも一過性のものだったらしい。

通された席から見える景色に再び気持ちが爆発してしまった。

「大輔、見て!天井からオモチャがぶら下がってる!ほら、ラグも最高に可愛い!グラスも~!」

「うん。うん。」

少し騒ぎ過ぎではないかと大輔も周りを気にしたが、どこも同じ様に女性陣は目を輝かせているのでとりあえず胸を撫で下ろす。

目の前にいる有紗は携帯を取り出し目を輝かせていろんな場所を撮り始めていた。

壁紙も装飾も全てが可愛くて仕方ない。料理も絵本に出てきそうな家庭料理が写真付きでメニューに書かれており、メニュー選びもいつも以上に頭を悩ませた。