私は彼に愛されているらしい2

「…合コンで嫌なことがあって。」

「ふんふん。」

「途中で放棄した後に大輔と会いまして。」

「ふんふん。」

「愚痴を聞いてもらったりしている間に…なんか流れで付き合うことになりました。」

「…は?」

「…え?」

もう少し詳しい話を聞かせて貰えるのかと思っていた舞とみちるは、あっけなく終わってしまった報告に揃えて戸惑いの声を漏らした。

「えっと、慰めて貰ったってこと?」

「ですかねえ…。」

「ですかねって、ハッキリしないな!」

みちるの質問に答えたものの、その回答では納得がいかないと舞から不満の声があがる。

ある程度予想していた反応だったので有紗も当然のように受け入れた。

「それが…いい男が現れなかったり彼氏との関係が長く続かなかったのは大輔と比べていたからだって言われて。ハッキリ言われてしまうと私もそうかもなって思ってしまったんですよね。大輔も今まで会った人と私を比べていたからうまくいかなかったって言ってたので…。」

「うん?うん?どういうこと?」

合コンの話は終わりにして大輔との話の流れを並べ始める有紗に舞は付いていかなかったらしい。

眉を寄せて目を細める姿は完全に話の内容を見失っていた。

「つまり、有紗と大輔くんはずっと気付かないまま意識し合ってたってこと?」

かいつまんだのか、みちるが自分なりにまとめたことを重ねてみる。

「…そうなりますかね。」

どうやら有紗の中に落ち着いたようで、首を傾げながらも頷いて見せた。