私は2歳のときからピアノ教室に通っていた。
そのピアノ教室には幼馴染がいた。
藤田 一清(フジタ カズキ)。
私より2歳年上でピアノがものすごく上手かった。
私はその頃から彼に片想いをしていた。
年が2つも離れていることもあり、なかなか告白することができなかった。
彼の方から告白されることもなかったし...。
でも、この恋は諦めきれず.....
はや18年が経とうとしていた。
国立音大に通っている私、灯川 叶愛(アカガワ カナメ)はいつもの音楽教室に急いだ。
この音大のピアノ科には一清がいる。
ピアノを弾く姿はカッコ良くて、毎日惚れ惚れしている。
同じ音大の先輩や後輩からモテモテで、いつも女の子といた。
私は少しさみしかった。