今だってよく覚えてる。鮮明な赤色の残像だって、手に着いた感触だって、忘れられない。 怖くて怖くて、しかたがなかった。信じることが出来なくて、ついていけなくて、夢なんだって思いたくて。 「・・・忘れられない」 「・・・・・」 「何で、ひなたがっ、・・・死ななくちゃいけなかったの・・・っ」 少女の瞳から流れた涙が、ポタリと頬を伝って少年の肩に落ちた。