「り、凜華ちゃん、ヴィッグはどうしたのっ?」 「あ、」 桃華があわあわとした様子で、私と男の顔を交互に見回している。 その男に至っては、ポカーンという効果音がぴったりと似合いそうな間抜けな顔をしている。 何て間抜けな、と思うと同時にふとそれよりも大事なことを思い出した。 「私のことより、二人は──・・・」