響〜HIBIKI〜

二人はデッキチェアーをならべ星空を眺めていた。


「今日は、月も綺麗だね」


「星空を見る度にかなを思い出すな」


「私も…」


かなは、そう言いながら心の中では


(東京の星空は、こんなに輝いていないから…きっと、私のことも思い出さないよ)


そう思っていた。


「そうだ、かな、せっかくかなの部屋に来たならアルバムとか見たいな」


「えぇ、恥ずかしいからダメ」


TAKAHIROに提案にかなは否定的だった。


「だって、かなは俺の昔の写真とか見たことあるだろ」


「それは…テレビとかで…」


「ほら、ずるいじゃん」


「それは…芸能人だから仕方ないでしょ」


かなは、意地悪そうに応えた。


「かな〜、見せろ〜」


TAKAHIROは、かなの腕を掴み脇をくすぐる。


「やだっ、ダメだって、あはっ、止めて」


「見せるまで、止めない」


身を乗り出して、ふざけていると二人の顔が近付く。


「かな…」


「うん…」


少しの沈黙の後、優しく唇が重なる。


「かな…、このままずっと一緒にいたい」


「うん…」