side夢亜

隣に座ってる男の子。

今まで泣いてて顔を下げてたから、わからなかった。


彼がこんなにもかっこいいなんて…

目は二重、鼻は筋が通ってて高い。
唇も薄いのにどこかエロいんだ…

茶髪の髪の毛は、少し長めで耳にかかるくらい。


正直びっくりした。


私の隣にこんなイケメンがいたなんて。


普通なら彼を見たらどこの女の子も一目惚れするんだろうな…



でも、私はすぐ目線をずらした。


「あ、あのさ…」

あ、そういえばこの人優って言うんだっけ…

「夢亜って呼んで。」

「じゃ、夢亜。あ、ちなみに俺のことは…」

「優ちゃんって呼ぶね!」

「お…おう…」

なんか、私優ちゃんといると明るいままでいられる気がする。


「夢亜は、なんで病院にいるの?」

「ぅ…うん。ちょっとそれは、言えない。」

「そっか、ごめんな。」

「あ、別に平気平気」

本当は平気じゃない。

「優ちゃんは、なんで病院にいるの?」

「あ、俺?ただの食あたり。まじでしょぼいよな~」

いいな。食あたりか。

私も食あたりだったら、もっと明るくいれたかな?

「いいな…」

「ん?なんか言った?」

「あぁ~なんでもないよ」

作り笑いで返す。

こんな私みにくいよ…


「あのさ、夢亜もしだよもし!なんか一人で抱えてるなら、俺に全部はなせ。会ったばっかりでこんなこと言うのおかしいかもしれない。でも、もう夢亜の泣いている顔見たくないから。」

「ありがとう。優ちゃん」

あ、涙が止まんない。


私にこんなこと言ってくれる人初めてだ。


みんな、この病気のことを知るといつも私を避ける人がほとんどだった。


やっと、信頼できる人ができた。

やっと、誰かを信じられる。

こんなに、幸せだったんだね。

「おぃ、また泣くなよ~」

「だってこんなに優しくされたの初めて…みんな私の病気のこと知ると避ける人がほとんどだった。やっと信頼できる人ができたよ。」

本当に、本当にうれしい。

でも、病気のことは、まだ話せないかな…。

ちゃんと話せる時が来るまで待っててね。

優ちゃん。