side優


外を見た時だった。


ベンチに座っているひとりの女の子。


ずっと、下を向いている。


もしかして、泣いてる?



女の子を一人にしては、いけない。


小さい時によく姉ちゃんに言われた。



そっか、こういうことか。

小さい頃言われていたことが今わかったきがする。


急いであのこの元にいかないと。


俺は、いつの間にか走り出していた。



「はぁ…はぁ…」


あそこから、ここまで意外と遠いな。


「あ、あのさ~」

「…」

「お~い。君大丈夫?」

「ヒック…ヒック…」

「なんか辛いことでもあった?もし、俺で良かったら話聞くけど…」


「今は、ほっといて…」


「あ、ごめん。」


それから、彼女はずっと泣いていた。


泣き止むのかな?

そんなにつらいなら、さっさと俺に話せばいいのに…

「ねぇ、あなた誰?」

「俺か?」

「ぅ・・・うん。」

「俺は、幸崎優。ちなみに17歳だ。あんたの名前は?」

「私は、高岸夢亜。」

彼女は、名前を言うと同時に顔を上げた。

すげぇ、かわいい。

パッチリ二重
鼻は小さいのに高くて。

黒のロングヘアによくあってる。

へたなアイドルより絶対かわいい。


「夢亜か、いい名前だな。」

「そうかな…ェへへっ」

「あっ、やっと笑った。」

「えっ私笑ってた?」

「うん。すげぇキラキラしてたけど…」

絶対笑った顔の方がかわいい。

なんで、今まで笑ってなかったんだろ…