両親が死んでから俺たちを引き取ってくれる親戚は、いなかった…

父さんと母さんはかけおちしたらしい…


だから、親戚はみんな父さんと母さんの葬式にも来なかった。


それで、8歳年上の姉ちゃんが俺を一人で育てていくと決めたらしい。


まだ、姉ちゃんは中学生だったのにな…


学校も行ったり家のことを全部やったりして大変だっただろうな…。


今俺がここにいることにできるのは、姉ちゃんのおかげだ。

普段は、生意気な俺だけど心の中じゃすげぇ~感謝してるんだぜ。


「なぁ、姉ちゃん」

「ん?何」

「今まで俺を育ててきてくれてありがとう。」

「何いきなり、気持ち悪い。」


「なんだよ!せっかく勇気だして言ってあげたのに!!姉ちゃん最悪(笑)」

「ごめん、ごめん」


こんな、普通な会話で笑い合える。
そばに誰かがいる。


それは、普通のことなのかもしれない。でも、俺はそれだけでもすげ~幸せなんだ。