あまり広くないが清潔に保たれた白い部屋に眩しい光が差し込む。

ベッドの上に座っているのは綾香ちゃんと、綾香ちゃんと同じ年頃の女の子。


「綾香、この人だぁれ?」


「陽菜ちゃんっていうの。お兄ちゃんのカノジョだよ」


いきなりの発言に動揺して、荷物を落としそうになってしまった。

『カノジョ』になるのが目標だけど、妹である綾香ちゃんにはっきり言われてしまうと、どうしていいのかわからなくなってしまう。


「えええ!!和希くんってカノジョいたんだー!!」


女の子はがっくりと肩を落としてしまう。

綾香ちゃんは"しまった"という顔をして、私に助けを求めるような視線を送ってきた。