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手を振る綾香ちゃんは、また明日ね!」と大声で言っている。

私も大きく手を振ってそれに答える。


夕暮れ、こうやって和希くんと2人で歩く帰り道は新鮮で、大好きな人の横顔や斜め後ろ45度からの顔を見ながら歩くのはすごくいい。


「……なんか、ごめんな」


彼の口から突然発せられた言葉の意味が掴めずに、私は首をかしげた。


「綾香がわがまま言ったから」


「そんなの全然気にしないで!明日も暇だもん」


「俺はバイトだから綾香のことよろしく」


「うん!任せといて!!」