【完】るーむしぇあ。


「……なんでお前がここにいるわけ?」


和希くんの幻が私に話しかけてる!!


「言っとくけど、俺は幻なんかじゃなくて、実体だからな」


心の声が聞こえるなんて、ますます怪しい。

私はペタペタと幻に触れてみる。


あれ?……ちゃんと触れる!!


「ほんもの?」


ため息が聞こえ、彼は後ろ手でドアを閉めながら、私をじっと見つめた。

もしかしてこの夢のような展開は、き、、、、キス。


何度この場面を妄想して来たんだろ……わかってる、わかってるよ、和希。


「私、初めてだけど、和希くんならいいよ」


「はぁ?」