「──これが恋だってね」


葵は素敵だね、って言って私の手をぎゅっと握った。

そうでしょ、そうでしょと2人で分かり合っていたのに、美雪は1人納得いかない表情だ。


「陽菜はそれから何回告白したんだっけ?」


「9回」


「きゅっ……」


普通びっくりするよね。
自分でも驚いてるもん。


「でもね、10回目の告白がダメだったら、もうやめる」


だから10回目の告白の前に、できることは全部やるの。

もうこれ以上無理だって思ってから告白するって決めたんだ。