【完】るーむしぇあ。

静かすぎて時間すら止まってしまいそうな沈黙の中で、繋いだ手の温もりだけを感じていた。


和希くんと綾香ちゃんのお母さんは仕事で出張中。

夜には来れるみたい。


とりあえず、それまでは和希くんのそばに付いていてあげたい。

ううん、彼が望むのならいつまでも手を握っていよう。



カツカツと廊下に足音が響いて、人影が1つ近付いてくる。


「かずくん」


「美波……」


木下美波は私に気付くと、なぜか悲しそうに微笑んだ。


「パパに聞いたの。綾香ちゃんがここに運ばれたって」