【完】るーむしぇあ。

それくらいの歳の女の子なら、好きな男の子の話で冷やかされたら恥ずかしくて誤魔化したくなる。

そんなこともわからないなんて……!!


だってだって──


「2人は両想いだったのに!!」


「え?!」


「だから、あの頃も、今だって、木下さんは和希くんのことが好きだって言ってんの!!」


私が叫び終えた後、その声はしばらく部屋に反響してから消えた。

"金持ちが好きじゃないだけ"と言った彼の言葉の理由も、木下美波が原因だったんだ。


少しの意地、少し足りなかった勇気、そして和希くんの鈍さのせいで2人の恋はすれ違っていたんだ。



そして今、きっと彼女は泣いている。

きっと1人で泣いているんだ。