【完】るーむしぇあ。

それに気付いた綾香ちゃんは小さな声で「あっち見て」と囁いた。

訳がわからないまま、彼女があっちと言った方角を見ると──


「あっ、和希くん!!」


そう言ったのは私じゃない。風花ちゃんだ。


院長に気付いた和希くんは軽く会釈した。

院長も会釈を返して、風花ちゃんと美波に「行くぞ」と声をかけた。


風花ちゃんは名残惜しそうに少しだけ和希くんを見つめたあと、院長と美波と一緒に病院の奥へと歩いていく。



3人を見送ってから和希くんが口を開いた。