【完】るーむしぇあ。


「それは僕が言った言葉だね。佐々木さんはどんなイメージで吹いてるのかな?」


突然話題が私に飛んできて、一瞬ポカーンとしてしまう。

困って先生の方を見ると、いつも通りの優しい微笑み。


えっと、自由曲の最初の16小節……何度も聞き、何度も吹いたその曲を私は頭の中で再生する。


「……砂浜に打ち寄せる波の泡と、波が引くときに聞こえる砂がシャラシャラ鳴る音。それをイメージしていました」


私がそう言うと木下美波は、はっとした顔で私を見た。


「わかったかな。木下さんは1人で僕のイメージを音楽にしようとしていたんだ。でも、僕が必要としていたのはみんなで作る音楽なんだ」