【完】るーむしぇあ。

左腕の方の力が強くて、体勢はそっちに傾く。


「わっ」


気がつけば、何かにもたれるようにして体はバランスを保っている。


「飛び出したら危ないだろ」


背中から声がして見上げると大ちゃんの顔。

え?
どういうこと?


目の前を車が通りすぎていく。



左腕が離されて、自分の足で立ってやっと、彼が助けてくれたんだと理解した。



でも……あれ?

さらに右腕を掴んでいるのは……和希くんだった。


「ありが──」


「二人って仲良かったんだね」


お礼を言おうとした私の言葉にかぶせるように、和希くんの冷たい声が聞こえた。