「ほら、紙テープ切れちゃうから歩いて」
そっか、この手首の紙テープは和希くんの手にも結ばれているんだった。
私が遅いとテープが引っ張られて切れてしまう。
赤い糸ならぬ、赤い紙テープが私たちを結んでいるわけだ。
それを励みになんとか1歩1歩、建物の中を進んで行く。
「も、もうテープ切れちゃいそう」
ボソっと呟いたつもりだったのに聞こえてしまってたようで、彼はピタリと立ち止まった。
「あ、ごめん。歩くの早かったよな」
「え?!ううん、大丈夫大丈夫!!」
うぅ、冷や汗で切れそうだったとは言えないよ……。
慌てた私に向かって和希くんは、紙テープを巻いた左手を差し出した。

