* * * * *
「佐々木、大丈夫?」
「……うん」
金曜日、部活が終わってからお祭りの場所へと向かった。
和希くんはバイトを休んでくれたらしい。
それはすごく、すごく、すごーく嬉しいのだけど……目の前に現れた恐ろしげな看板にすでに私は逃げ腰。
『恐怖の館』って名前だけで、私は恐怖を味わっています。
自衛隊の駐屯地で行われているお祭りは、少しの模擬店が立ち並んでいるだけだけど、地元のイベントということもあって和やかな雰囲気だ。
どうせ素人がやってる子供のためのお化け屋敷だろう、そう考えていたけど甘かった。
駐車場の横に佇む建物からは、絶え間なく悲鳴が聞こえてくる。

