【完】るーむしぇあ。

振り返ると、思ったより近くに和希くんの顔があって、心臓の音が大きく跳ねた。


「そのまま動かないで」


彼の手がゆっくりと私に伸びる。



こ、この夢のような展開は……キ、キ、キス!?


目、閉じるのがマナーだよね?



……。



……。



「はい、取れた」


「へ?」


温かさが一瞬だけ、前髪に触れて遠ざかる。


「糸くず付いてた」


「……あ、ありがとう」