「佐々木さんは今日も元気ね」


そんな私を木下美波が鼻で笑う。

そして彼女からはシャンプーだか香水だか、甘い花の香りがした。


「……負けた」


「え?佐々木さん何か言った?」


「ううん、独り言」


今日の朝は負けにしておいてやるわ、木下美波。


だけど私はあなたには負けない。

和希くんも渡さないし(※陽菜のものではない)、コンクールメンバーにも私が選ばれるし、バイトだって頑張るんだから!!(※まだ決まってない)


「佐々木」


「え?」