「綾香んとこ、行こうとしてるの?」 「あ、うん。新刊を届けてあげようと思って」 私の返答に、和希くんは黙ったまま少し寂しそうな表情で歩き続けていた。 綾香ちゃんに会いたいのかな。 そりゃ会いたいよね。 それなのに、和希くんはまじめだから約束は頑なに守り続けてるんだろう。 だけど! 「ね、和希くん、一緒に行こうよ!!」 「いや、それは……」 「いいじゃん、たまには!!」 「うーん」 もう、ホントにまじめなんだからぁ……まあ、そういうとこも好きだけど。