「大丈夫?顔……赤いけど、熱とかあるなら保健室に……」 俺は山田さんの言葉を最後まで聞かずに立ち上がった。 「ありがとう。じゃ」 松葉杖を取り、ぎこちなく教室を出る。 やっべー…顔赤いとか絶対おかしいやつって思われる。 恥ずかしい、なんて思ってる自分が悔しい。 そう悔しみを込めて唇を噛み、壁に体を預けたときだった。 「じゃあなー百瀬」 「おう!」 ―――ドキッ。