数週間が過ぎたある日。 足もすっかり治り、テストやら何やらの面倒な行事も終わった。 そして今、俺は陵の家で寛いでいる。 学校帰りについてきたんだ。結構強制だったけど。 陵の部屋に入ったのはこれで2回目だ。 相変わらずシンプルな部屋。だがローズのような香りがする。 趣味なのか? 「――止めた」 「え……」 テーブルを囲んで課題をやっていたが、陵が投げだした。 間違えても俺じゃない。